rurikootsuki – ページ 2 – 大月瑠璃子がらくたの記憶

眠れない夜に

　眠れない夜はソッと布団を抜け出し、洗濯機を回して、成城石井のホットビスケットを20秒だけチンして、水に漬けたシャインマスカットと一緒にストレートのグレープフルーツジュースをやるのだ。どうせ無理に安眠音楽を掛けたって眠れ… 続きを読む眠れない夜に

　昨日は、日比谷で初めての宝塚観劇を果たして、その足で久々の銀ブラをした。昔銀座には少しだけ住んでいたので、その時のことを思い出して妙にしんみりしながら歩いた。ー銀座8丁目の四畳半で歳下の男と暮らしていた日々。築半世紀を… 続きを読む銀ブラ

　小さい頃からふわふわしたスカートやフリフリのフリルがすきだった。レースのハンカチを見るとときめくし、大人になったら毎日ドレスを着たいと願っていた。そんなちびっこだったので、中学生になるとたった1冊だけ買ったゴシックロ… 続きを読むアラサー、ロリィタデビューするってよ。

花まつり② 茉莉音の場合　花まつり、それはお釈迦様のお生まれになった4月8日をお祝いする行事。ー私、薬師寺茉莉音はお寺の子なので、生まれた時から人生はお釈迦様と共にあり、毎年の花まつりも決して逃れられない定めだった… 続きを読む天鳳寺女学院の気怠い日常5

　金曜日の夜は仕事から解放された喜びで団地を見に行ったり、美術館に行ったり、三時間以上歩き続けたりしてしまい、おかげで土曜日の朝は遅起きになる。起きて数時間後には13時から始まるコピーライター講座が約四時間半あって、そこ… 続きを読むなんでもない日曜日

夜の美術館で、逢いましょう。　竹橋には、雨が降っている。濃藍色の空からさあぁと銀糸が垂れては落ち、落ちては消える。女はこの夜と同じ色のブラウスとスカートを身に纏って、男を待っていた。場所は美術館前。そんなところで待っ… 続きを読む Silent・Museum

　瑠璃と翡翠の間にきらきらと揺れる銀の光は、湖に眠る龍の吐息。うららかな春に誘われた私を、日差しが眩く抱きしめる。色とりどりのフルーツと甘い砂糖菓子が告げた午後三時、白いパラソルを広げたら、湖畔のティーパーティーが始ま… 続きを読む瑠璃と翡翠

連休前の水曜日か木曜日、テレワークしてる時、急に連休の予定がないことに気付いた。家でダラダラするのもいいけど「折角連休だしなぁ…」ということで、急遽箱根に行くことを決め、とりあえず行きのロマンスカーだけを予約したので、あ… 続きを読む箱根三社巡りの旅

13.原点回帰編しがないOLが300万円貯めるまで、略して「しがため」。前回はメンタルブレイクにより多額の出費をしてしまった大月だったが、ここ最近では、お金を使う感覚が麻痺していて、数千円使っても楽しくなれなくなってい… 続きを読むしがないOLが300万円貯めるまで13

4.花まつり① 　4月8日、この日は例年、天鳳寺女学院に新入生を迎える入学式があると共に、花まつりと呼ばれるイベントが開催される。花まつりといえば、お釈迦様の生誕をお祝いして甘茶が振る舞われるのが一般的なのだけれど、ここ… 続きを読む天鳳寺女学院の気怠い日常4